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is-nessとNAIJEL GRAPHとともに作ったスウェットの話

〈NAUTICA〉から〈is-ness〉と〈NAIJEL GRAPH〉をゲストに迎えたコラボレーションが登場。〈NAUTICA〉のスウェットをベースに、両A面仕様のリバーシブルアイテムを制作しました。発売にあたり、三者のブリッジ役で、〈NAUTICA〉のディレクションを務める長谷川さんと〈is-ness〉のキシタさんをお招きして、アイテムの表と裏に迫ってみます。

長谷川昭雄

ファッションディレクター、スタイリスト。雑誌『MONOCLE』や『POPEYE』のファッションディレクターを歴任後、フイナムとともにウェブメディア『AH.H』を立ち上げる。2020年〈NAUTICA〉のクリエイションディレクターに就任。

キシタトモミ

〈is-ness〉デザイナー。ショップのバイヤー、スーパーバイザーなどを経て、2001年〈is-ness〉を設立。アートやカルチャーなどをバックボーンに、変幻自在なコレクションを展開する。また音楽への造詣も深く、不定期でDJとしても活動。

今回のコラボレーションでは、スウェットシャツとパーカーの2種類がリリースされます。どちらも無地ボディと見せかけて、裏返すと〈is-ness〉によるカレッジロゴ調のグラフィックが現れる仕掛けになっていますが、このグラフィックはどんなストーリーから生まれたものなんでしょうか?

長谷川さんから「キシタさんらしいものを作ってもらいたいです」という話があり、このグラフィックが浮かびました。カレッジロゴはポップで親しみやすさがあり、昔から好きだったんですよ。

〈is-ness〉でもカレッジロゴを使ったアイテムがありますね。

そうですね。〈is-ness music〉というラインで作っています。

〈is-ness music〉では、音楽のジャンル名をカレッジロゴで表現しているんですよね。

そうです。テクノとかハウスとか。

ということは音楽にまつわるワードじゃないと、コラボレーションの意味がないんですかね?

いやいや、そんなことないですよ!(笑)

一般的なカレッジ物より少し大きくレイアウトされていませんか?

キシタさんから提供してもらったグラフィックをもとに、ボディとのバランスを取ってこの大きさにしたんだ。

〈is-ness music〉より大きいですね。インパクトがあっていいと思います。

アーチ状のレタリングの下には〈NAUTICA〉のNがあしらわれています。これは〈is-ness music〉でも見たことのないアレンジだと思うのですが。

そうですね。初めて作りました。

 

こういうデザインは大学のスポーツチームとかに多いですよね。チーム名やマスコットが入っていたり。

長谷川さん、その辺りメチャクチャ詳しいですよね。

着ないんだけど、カレッジアイテムはすごく好きなんですよね。ロケで大学に行ったりするたびに散々買うんだけど、全然着ない。

一同笑

着ているイメージないですね。

学校の名前が長いところもあるじゃないですか。そうすると1ラインで収まらないから、デザインが複雑になってきて面白いですよね。やっぱりカレッジロゴって定番的なグラフィックだけに広がりがあるんでしょうね。

通常、首裏に付いているネームが肩にピスネームで付いていますね。

付けなきゃいけないものが変な位置に付いているのが好きだったりするから、試しに付けてみたら意外とうまく収まったんだよね。

すごくいいですよね。

なんかパンクっぽいですよね。

たしかにアナーキーな感じがしますね。

そして品質表示タグは左脇下です。これはもうお決まりですね。

それはそんなに気にならないと思ったんだよね。これが付くことで裏返しに着ている感じが出るしね。

そして首裏には〈NAIJEL GRAPH〉書き下ろしによるグラフィックが入っています。

これは国際信号旗(海上において船舶間での通信に使用される旗記号)で、上から”NAUTICA”となっているんだ。

一見すると、よく分からないのがいいですよね。

そうだね。

〈NAIJEL GRAPH〉と長谷川さんって、お付き合いが長いですよね。

うん。ISSY(NAIJEL GRAPH)が『POPEYE』のデザインチームのバイトだった頃からの付き合いだからね。でも仲良くなったのは、彼が『POPEYE』を辞めた後かな。ギャラリーをやっている友達が「(ギャラリーの)スケジュールが空いている週がある」という話をしたら、「じゃ俺がやります」ってISSYが手を上げて。その友達はOKを出していないのに、一方的にやることにしちゃっててさ。その頃からだね。遊びに行くようになったのは。

当時から今の作風を確立していたんですか?

うん。当時、ああいうイラストを描く人は全然いなかったし、俺もあの感じが好きだったから、時々お願いしたりしていたんだよね。

長谷川さんの作るヴィジュアルやプロダクトと〈NAIJEL GRAPH〉の作品はすごくマッチしている気がします。

やっぱりジェネレーションが近いからなんだろうね。お互いに90年代から00年代初頭のストリートカルチャーに影響を受けているからね。俺は具体的に覚えてないことも多いんだけど、きっと同じようなものを見たり聴いたりしていたんだろうね。

これからも〈NAIJEL GRAPH〉とのチームアップは続いていきそうですね。

うん。〈NAUTICA〉でも今後しばらくISSYの手書き文字を使わせてもらおうと思っているんだ。

それは楽しみです!

裏返しにプリントするアイデアも90年代的ですよね。

ある企画でキシタさんとスウェットを作ったときにやったネタなんだ。当時、俺はプリント物があまり好きじゃなかったから、無地の方がいいじゃんって思って。だったら裏にプリントすればいいんじゃないかってなったんだよね。Tシャツでもそういうのあるよね。

ありますよね。

あえて内側に秘めておく、みたいなのは面白いなぁと思って。

ですね。日本人の奥ゆかしさを感じますよね。

Tシャツやスウェットシャツは見たことがありますが、パーカーは初めて見た気がします。

パーカーってなかったっけ?

あまり見たことがないですね。

フードのなかに紐が入っちゃってるんだけど、まぁいいかってなったんだよね。

表面で着ることもありますからね。これはこれでいいんじゃないでしょうか。

表は異常にシンプルだよね。袖にロゴマークだけっていうのが、撮影してていいなぁって思ったんだよね。スウェットらしさがあるっていうか。

身頃とフードのマッチングも面白いですね。なかでもグレーはバイカラーみたいですね。

そうだね。

カンガルーポケットの縫い付けをまたぐようにプリントが入っているのがすごいですよね。

そもそも裏毛にこんな綺麗にプリントが入っていること自体、驚きじゃないですか。これはしっかり目が詰まっているボディだから為せる技みたいですよ。

なるほど。たしかに詰まっていますね。

生地はオリジナルで作られたもので、空気を含んで織られているそうです。ドライタッチでガサっとしているのが特徴とのことですが。

俺、あんまりしなやかな生地が好きじゃないんだ。これはアメリカ物みたいにゴワゴワしているけど、軽さがあるのがいいなって思って。

アメリカ物はずっしりしてて重いですよね。

ギシッとした質感はあれはあれで好きなんだけど、重すぎることもあるよね。

サイズ展開はM、L、XLの3サイズです。これまでになかったXLが新たに加わりましたね。

うん。インラインを着てみると、少し小さいかな?って思うことがあって、感覚的にデカいって思えるものが必要なんじゃないかって話をしたんだ。それで大きいサイズのコレクションとして”TOO BIG”というシリーズを新たに作ることになったんだよね。

XLといっても、一般的なサイズ感でいうと2XLぐらいあるような気がします。

うん、そうかもね。

これを皮切りに”TOO BIG”シリーズの展開が始まるんですね。

いいですね。僕も着てみたいです。